鋼鉄のビルが落とす鋭い影、ストリートにあふれるグラフィティー。1980年代のニューヨークは渾沌としたエネルギーに満ちていた。
著者は写真を撮りたいという衝動に突き動かされ、はじめて買った一眼レフカメラを手にして、街へ、世界へと歩み出す。
「そこに通っているのは一本のレンズ通りである。虚構と現実をつなぐこの通りこそが、過去といまと未来を接続するラインなのであり、それをつかみとることに生のリアリティーがあるのを強く確信したのだった。」(本文より)
1980年のニューヨークで学んだ生きる力とものの見方を写真と文章で表現する、大竹昭子の原点に立ち返った重要な一冊。
148 × 210 mm | 112頁 | ハードカバー
モノクロ写真+テキスト